「アメリカンスナイパー」を観て

映画「アメリカンスナイパー」のワンシーン

この映画は実在したアメリカ軍のシールズ(海軍の特殊部隊)だったクリス・カイルが書いた自伝が元になって製作されたものです。

監督はクリンとイーストウッドです。

兵士たちは、ある一定期間が来ると本国に帰って家族と過ごしますが、イラクでは女性、子供に限らず、周り中アメリカ兵の命を狙うものばかりで、いつあなたを落としてもおかしくない状況下で半年とか過ごします。

まるで頭に拳銃を突きつけられて、相手がいつ引き金を引くかわからないというような状況下です。

そのため、その状況下に長く置かれるうちにまるでアドレナリンが出っ放しのような攻撃的で常に警戒感から解放されない状態になり、そのうち神経が持たなくなり心の病(やまい)になってしまいます。

これは、任務を終えて本国に帰ってからもその状態が続いている状態になります。

クリス・カイルの場合も同様で愛する妻と子供たちのいる我が家へ帰ってからも、奥さんからは夫がまるで別人になったような、彼女の言葉を借りれば、体は帰国したけれども心はまだ帰国していない、と言われます。

夫であるクリスは、妻がいくら尋ねても戦場でのことは一言も奥さんには話しません。

妻であるタヤ・カイルは、夫が近くにいるのにもかかわらず、戦場でのことを一言も話さず、ただ大丈夫だという夫との深い溝(みぞ)を感じ、喜びや苦しみを夫と分かち合いたいのに、それをクリスが拒んでいるために、ひとり孤独感になんとか耐えているといった状況です。

一度戦場に行くと、帰国しても戦闘訓練しか受けてないため平和時に必要なスキルもないため、ろくな仕事にもつけません。

命がけで戦って国を守ってきたという思いが強いために、祖国での扱いに大きな不満を持ちます。

そして精神状態も先ほど書いたように、過度な刺激に長時間晒(さら)されたため本国での平凡な日常に馴染めません。

わたしも、イラクやリビアなどの戦争物の映画を見ただけで、他の例えはコメディなどの映画は刺激がないので、見る気にならず、つい引き続き戦争映画を見てしまいます。

戦場での刺激というのはある種麻薬のような物ではないかと想像する事があります。

映画を見ているだけでもそうなるのですから、実際に戦場に行ったらどんなことになるか、想像するだけでも恐ろしいです。

クリントイーストウッド監督はそうした現実を戦争を知らない人々に見せて、いかに精神が肉体以上に蝕まれていくかを知らせたかったのかもしれません。

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